他社に断られた「2軒を1軒に」を成就大幅改築で、理想の木の家に。 / 京都府・I様邸
もともと2軒のお家だったんですよね。
[奥さま]そうです。主人の実家と、主人が10年前に購入した隣家で。壁が一部だけ抜いてあって行き来はできたけれど、玄関や階段は2つ、2階はつながっていませんでした。
[ご主人]ここには僕の両親と妹が住んでいて、僕らは別のところで暮らしていたんです。いずれはこの2軒を1軒にしようと計画を立てていて、子どもも大きくなってきたので、そろそろ住まいをチェンジしようと。
こちらに住まれたことはなかった?
[ご主人]僕は20歳ぐらいまで実家に。古い家で断熱材がまったく入っていなかったようで、夏はとにかく暑く、1日中クーラーをつけっぱなしじゃないと居られなかった。何せ暑がりなんで(笑)そこもどうとかしないといけなかったんです。
I様はご夫婦とかわいい姉妹の4人家族。お姉ちゃんは写真を撮るのが上手で、妹さんは歌と踊りが大好きなのだそう
他社が「抜くのは無理」といった壁を取り去り、2軒の空間をつないで、ゆったりしたリビングダイニングに
寺町二条の二葉家具に別注した7人掛テーブル。現場打ち合わせの際「この大きさのテーブルが置けるか、海老名さんも一緒に検討してくれて」と奥さま
イスは家族の好みに合わせて2種類
以前はキッチンとリビングダイニングの間にも壁が。遮るものがなくなって家族の顔が見え、採光や風通しも向上
シンプルな照明はunicoで購入
キッチン奥の収納棚は作り付け。棚板の高さが細かく調整できて便利
袖壁に作った古紙回収コーナーは、使い勝手がいいとご夫婦双方の母が絶賛
過ごしやすさも重要ですよね。改築を決意してからは、どう動かれました?
[ご主人]まずはネットで調べたり、広告を見たり。ここならメジャーそうだと2、3社あたって話を聞きました。
実際に話を聞いてみての感想は?
[ご主人]メジャーなところでも最初に希望を聞いてくれたけど、「こうしたらさらに良くなりますよ」とどんどんオプションをつけてきて、僕らが思うより高くなってしまうんです。最終的にそこまで持っていこうとしているのが見えちゃって。
[奥さま]希望と違うことを押してこられても。こちらの予算を言っても、その収入なら住宅ローンでここまで借りられる、だからもっと…みたいな感じでした。
エビナ製材は他社と違いました? 何で知ったのかも教えてください。
[奥さま]エビナ製材は新聞社系の住宅情報誌で見つけました。海老名さんと会うと営業という感じがなく、安心できたんです。ホームページの施工事例でも、ほとんどの施主さんが「営業してこない」とコメントされていたので、そういう会社なんだなと(笑)。
[ご主人]海老名さんは誠実な印象。プランや予算を一切押しつけてこず、不安がなくなりました。
それが任せる決め手に?
[奥さま]一番の決め手は「2軒を1軒につなげられますよ」と言ってくれたのがエビナ製材だけだったから。他社は「壁を抜くのは無理」と受け入れてくれず、この予算だとあまり良いのができないとにおわせてくる気配もあったんです。海老名さんだけは「大丈夫、できます」と請けあってくれました。
[ご主人]「こうしたらいけます」といろいろ提案も。そこが「絶対壁はとれません」と決めつける他社と大きく違いました。
玄関の1つが小上がりに変身。姉妹にとって快適な遊び場に
かつての玄関。改築前は薄暗かった…
小上がりの下には大容量の収納を確保
大工さんが手がけたオリジナルテレビ台
壁に家族の手形をつける際、愛娘たちはにゅるっという感覚を怖がったのだとか。そんなエピソードも良い思い出に
元は同じ間取りの2軒。改築前の壁には、一時しのぎ的な出入口が
2軒を隔てていたのは写真中央の柱と基礎。家の傾き方が各々違い、その接合部分を職人のスゴ技でビシッと真っ直ぐに
築40年とあって水回りの基礎はほぼ腐った状態。大きな地震があったらとヒヤリ…もちろんリノベで耐震強化済
中扉の格子の間から光が漏れる明るい玄関。「今も旅行帰りとかに玄関を開けたら木の香りがする」と奥さま
現在の写真と比べると、明るさは段違い
床はすべて杉板。「住んで半年で色が大分変化してきた」というご主人に、「木は手を入れたら応えてくれる」と海老名専務
どうしても外せない柱を賢く利用し、その間に棚を造作
コーナーを設けて緩やかにした階段。愛娘たちのステージにもなり、「宝塚のように下りながら歌って」登場するそう!
改築前は、足元が暗く急勾配だった階段
目隠しを兼ねたウッドデッキスペース。2階に上がらずとも洗濯物が干せ、夏はビニールプールを置いて水遊びも
洗面所の収納は通気性のいいオープンタイプ。ここも可動棚
奥さまご希望の、ぞうきん干し専用バー
2軒を1軒に、の他にはどんな希望をお持ちでした?
[ご主人]とにかく涼しい(笑)風通しの良い家を。
[奥さま]私が生まれ育ったのは、祖父母が戦後に建てた平屋の木造だったんです。それでやっぱり木の家が良いなと。すこんと抜けた空間が好きなので、あまり作り込まず、シンプルな家にしたいと伝えました。あとは家事の流れを考えた動線、畳があるほうがと小上がりも。
打ち合わせは何度も?
[ご主人]一般的に5、6回らしいですけど倍以上はしています。家が骨組み状態のときに梯子で2階に上がって打ち合わせも。実際の感覚がつかめるし、その都度、提案と選択肢を用意してくださるので、話がまとまりやすかったです。
[奥さま]他社で「たくさん打ち合わせできます」と言うところはあったけど、場所はショールーム。素人でなかなかイメージが湧かないと思うので、現場で選べたのが良かったなと。外壁や壁紙も現場で、サンプルを合わせてみて決められました。
2階の階段から廊下を見て。左右2つずつある部屋は皆ごろんと寝転がれる和室
以前は長屋の造り、いわゆる〝うなぎの寝床〟で奥まで光が届かず…
白壁に光が反射し明るい和室に。4室のうち2室は将来、姉妹の自室にする予定
可愛さ重視のカーテンはニトリで購入
小さな画伯の作品。家の階段が一転、アトリエになることも
DIYにはトライされました?
[ご主人]はい、小上がりや寝室の壁などに珪藻土を塗りました。意外と力がいるんですね。こんな大変なことを職人さんはしているんだと分かりました。
[奥さま]最初は養生(作業カ所まわりの保護)も分からず、けっこう大変だと思ったけれど、そこは海老名さんに手伝ってもらって。塗り方のコツを掴んでくると楽しくなって、主人より私のほうがハマりました(笑)。
DIYで愛着も深まりそうですね。住み心地はいかがですか?
[ご主人]仕事から帰ってくるとほっとします。2月に越してきて冬も梅雨時期も問題なく過ごせたし、何より夏の涼しさが全然違う。以前、真夏はクーラーを1日つけっぱなしだったのが、寝るときは扇風機だけでもいい日もあって。断熱材が入るとこんなに違うのかと思います。
[奥さま]掃除する気になります(笑)。すっきりしているので掃除がしやすく、すごくはかどるんです。
引っ越されてから、子どもたちに変化はありました?
[ご主人]僕もですけど、けっこう裸足ですね。以前の家は広くなくて走り回れなかった分、何となくイライラしている感じもあったのが、今はのびのびしています。
[奥さま]前はおもちゃを片付ける場所が作れなかったんです。この家に越してきてそれができて、2人とも自分の場所があるのがうれしいみたい。私自身も大らかになれて、子どもがつけたちょっとやそっとの汚れはまあいいかと(笑)。気持ちが大分変わりました。
そんな効果もあるんですね!では、それぞれ一番好きな場所を教えてください。
[ご主人]リビングと小上がりですね。リビングで食事をして夜はパソコン開いたり、小上がりに寝転がってテレビを見たり。よく寛げます。
[奥さま]私もリビングです。主人の両親と妹さん、みんなで囲めるテーブルを置きたかったので、それが叶って良かった。もう一つはキッチンで、棚の天板だけ作ってもらってその下をフリースペースにできたのが気に入っています。これから少しずつそろえていってお洒落に、そういう余白があるのが嬉しいですね。
新たに設けた駐輪場は屋根付きに
家の外観は大幅に改修せずコストダウンを実現
改築を検討中の方にアドバイスを一言。
[奥さま]エビナ製材はそうじゃなかったけれど、会社によっては今の流行やお客さんが喜ぶことをいっぱい知っていて売り込んでくる。それに流されないよう絶対に実現したいことを見極めるといいと思います。あとは住みながら変えられる余白を残しておくのも。
最後に、エビナ製材のPRをしていただけますか?
[ご主人]自分がこうしたいという希望をできるかぎり聞いてくれて、希望に沿った提案も出してくれる。とても誠実でアットホームな工務店さん、そこがすばらしいです。
ありがとうございました。
(インタビュー:茂内希保子 撮影:江原英男)